太陽光発電投資とは?メリットデメリットについて解説!
太陽光発電投資は、企業だけでなく、一般家庭でも利用可能な投資方法として注目を集めています。太陽光発電投資を導入するにあたって「メリットはよく聞くけど、デメリットやリスクも知りたい」そのように考えている人も多いでしょう。この記事では、太陽光発電投資のメリットとデメリットを徹底比較します。さらに、安定した収益を得るための「3つの鉄則」を具体的にお伝えします。
太陽光発電投資とは
太陽光発電投資とは、太陽光発電システムでつくった電気を電力会社に売ることで、長期的な収益を目指す投資方法です。原則、20年間の買取価格を国が保証する制度である「FIT制度(固定価格買取制度)」を活用することで、安定した収益計画を立てやすいのが大きな特徴です。
太陽の光という枯渇しないエネルギーを活用し、環境に配慮しながら資産形成に取り組める、新しいかたちの投資として注目を集めています。
太陽光発電投資5つのメリット
ここからは、太陽光発電投資のメリットを紹介します。安定性や収益性はもちろん、税金面での優遇措置など、その魅力をチェックしておきましょう。
メリット1:20年間の買取価格保証
太陽光発電投資における最大のメリットは、FIT制度による20年間の買取価格保証です。これは、事業を開始した年度に定められた「1kWhあたりの単価」で、20年間にわたって電力を買い取りするよう定めた制度です。
この制度のおかげで、将来の売電収入の見通しが立てやすく、安定した事業計画を策定できます。また、市場の動向や景気に左右されにくいため、長期にわたり着実な収益を積み重ねたいと考える方にとって、これ以上ない安心材料となるでしょう。
メリット2:優れた節税効果
太陽光発電投資を導入することにより、節税効果も期待できます。太陽光発電設備は「減価償却資産」として扱われるため、設備の購入費用を分割し、毎年経費として計上可能です。
これにより、売電収入から経費を差し引いた課税所得を圧縮し、結果として所得税や住民税の負担を軽減できます。
特に、給与所得など他の所得がある方にとっては、太陽光発電事業の赤字を本業の所得と相殺することで、大きな節税効果を見込めます。計画的な資産形成と同時に、税金対策を進められる点は大きな利点と言えるでしょう。
メリット3:優れた表面利回り
太陽光発電投資は、他の投資商品と比較して優れた表面利回りを期待できる点も注目すべきポイントです。表面利回りとは、年間の売電収入を初期投資額で割った数値のことで、一般的に8%〜10%程度が目安とされています。
もちろん、これはメンテナンス費用などを考慮しない「表面上」の数値ですが、収益性の高い投資先を探している方にとって、非常に魅力的な選択肢の一つと言えるでしょう。
メリット4:中古市場が活発
太陽光発電設備は中古市場が活発であるため、出口戦略を立てやすいというメリットがあります。FIT制度が始まった当初の単価が適用されている物件は、現在でも高い人気を誇ります。
利回りの実績が既に出ている中古物件は、購入者にとっても収益予測が立てやすく、安心して取引を進められるでしょう。そのため、急に資金が必要になった場合や、事業計画の変更を考えた際にも、売却しやすい点は精神的な安心感にもつながります。
メリット5:インフレに強い現物資産
太陽光発電設備は、土地や建物と同じ現物資産です。現金や預金は、インフレが続くと相対的にその価値が目減りしてしまいます。一方で、太陽光発電設備のような現物資産は、インフレの影響を受けにくいのが特徴です。
FIT期間終了後も、自家消費による電気代削減や売電によって、インフレ下での資産防衛に貢献します。将来の経済変動に対するリスクヘッジとして、ポートフォリオの一部に組み込む価値は十分にあるでしょう。
太陽光発電投資導入の際に注意すべきデメリット
魅力的なメリットがある一方で、太陽光発電投資には事前に把握しておくべきデメリットやリスクも存在します。ここでは、導入の際に特に注意すべき3つのデメリットを解説します。
デメリット1:FIT価格は下落傾向
太陽光発電の普及に伴い、FIT制度における買取価格は年々下落傾向にあります。資源エネルギー庁のデータを見ても、制度が始まった2012年度には40円/kWhだった単価が、2025年度には8.9円/kWhまで下落しています。
金額の推移を見て「今から始めても遅いのでは?」と不安になるかもしれませんが、重要なのは、買取価格と同時に太陽光パネルや周辺機器の価格も大幅に低下しているという事実です。
そのため、買取価格が下がっても、初期投資を抑えることで以前と同水準の利回りを確保することは十分に可能です。現状を悲観するのではなく、最新の市場価格シミュレーションを参考にしてください。
デメリット2:自然災害と天候のリスク
太陽光発電は屋外に設備を設置するため、台風や地震、水害といった自然災害のリスクは避けられません。設備の破損は、修繕費用がかかるだけでなく、発電停止による売電収入の減少に直結します。
また、収益は日照時間に左右されるため、雨天や曇天が続けば当初のシミュレーションを下回る可能性も考慮しなくてはなりません。ハザードマップの確認や当該地域の年間気象状況を把握し、自然災害と天候のリスクを把握しておきましょう。
デメリット3:設備の維持管理リスク
太陽光発電設備は「設置すれば終わり」ではありません。長期にわたり安定した収益を得るためには、設備の維持管理が必要です。
定期的なパネルの洗浄や除草作業、設備の点検費用、そして毎年かかる固定資産税など、さまざまな手間とランニングコストを想定しておく必要があります。業者が提示する「表面利回り」だけでなく、これらの維持管理費をすべて差し引いた「実質利回り」で収支計画を立てることが、資金繰りに困らないための重要なポイントです。
太陽光発電投資で成功するための3つの鉄則
最後に太陽光発電投資を成功させるための鉄則をご紹介します。以下で紹介する3つの鉄則を実践することで、リスクを最小限に抑えられるでしょう。
依頼する業者を比較検討する
太陽光発電投資の成否は、パートナーとなる業者選びで決まると言っても過言ではありません。提示されるシミュレーションの精度、施工の品質、そして購入後のアフターフォローまで、すべては業者に依存します。
また、良い条件だけを並べる業者ではなく、リスクについても正直に説明してくれる誠実な業者を見極める必要があります。そのためには、必ず複数の業者から相見積もりを取得し、比較検討してください。価格だけでなく、過去の施工実績、担当者の知識と対応の質などを総合的に判断しましょう。
現地を自分の目で確認する
太陽光発電投資を契約する前には、必ず自分の足で設置予定地を訪れ、その目で確認してください。現地を確認すると、書類上では分からない多くの発見があるはずです。
チェックすべき点は、日当たりを遮るような周辺の建物や樹木、電柱の影がないか、といった基本的なことに加え、大雨の際に水が溜まりやすそうな地形ではないかといった点も確認しておきましょう。
最悪を想定した利回りシミュレーションを徹底する
業者が提示する利回りシミュレーションは、あくまで理想的な条件下での数値であることがほとんどです。成功している投資家は、その数値を鵜呑みにせず、自ら最悪の事態を想定した、より厳しいシミュレーションを組み立てています。
具体的には、年間のメンテナンス費用や保険料、税金、そして将来のパワーコンディショナ交換費用といったすべての経費を漏れなく計上し「実質利回り」を算出します。さらに、想定される年間発電量を低く見積もるなど、最悪を想定したシナリオで試算しましょう。その状況でも収益が見込めるか、そしてリスクを許容できるのか判断してください。
まとめ
太陽光発電投資は、リスクを正しく理解し、信頼できるパートナーと堅実な計画を立てることで、長期的に安定した収益をもたらしてくれる魅力的な投資です。デメリットを恐れるのではなく、一つひとつのリスクに具体的な対策を講じることが成功の秘訣です。
まずは情報収集から一歩を踏み出し、あなたの資産形成の新たな選択肢として、太陽光発電投資を具体的に検討してみてはいかがでしょうか。