ソーラーパネルはどうやって設置しているの?設置方法を知ろう!
太陽光発電に欠かせないソーラーパネルですが、屋根の素材や形状によって施工法が異なります。「あんな重そうな大きい物を、どうやって設置しているのだろう?」と気になる方も多いでしょう。この記事では、ソーラーパネルの設置方法について、ご紹介します。これからソーラーパネルの設置を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
ソーラーパネルの設置方法には種類がある
ここではソーラーパネルの設置方法を、いくつかご紹介します。
アンカー工法
コンクリートで作った基礎に穴を開けて陸屋根へアンカーボルトを打ち、架台を設置する工法です。高さが出せるため雨や雪の多い地域に向いていますが、屋根に穴を開けるため水漏れが発生するリスクがあります。
支持金具工法
補強板を垂木の上に敷いて、その上で支持金具をネジで固定する工法となります。強度が強いという長所もありますが、瓦をめくる作業があるので施工ミスが発生しやすいです。
ステップバー方式
「ステップスタイル」というモジュールを支える設備を使い、屋根からモジュールが離れないように設置する工事法です。夏場にモジュールの熱が上がり、変換効率が落ちるといった短所もありますが、スマートでとてもカッコいい外観を演出できます。
横ラックレス方式
「架台を縦と横の両方に取り付け、その上にモジュールを設置する」というのが通常のやり方ですが、横ラックレス方式では縦または横いずれかの向きにだけ架台を取り付け、モジュールを設置していきます。架台の数が少ないため屋根にかかる負担は減りますが、多少強度が落ちてしまいます。
施工にかかる時間は?
ここではソーラーパネルを設置する際、施工にかかる時間などについてまとめています。
大体は1日程度で完了
大規模な工事を連想する方もいるでしょうが、大体は1日程度で完了します。そして、実際に施工へ携わる人員も3~4人なので、意外と少人数であることがわかります。
ただし、屋外の作業となるので、風が強い日や雨の日は作業を中断したり見合わせたりするケースもあるので、注意が必要です。
施工に取りかかるタイミング
屋根の上という高所での作業のため、安全確保に向けてまずは足場工事を行います。足場工事自体は半日程度で終わりますが、施工業者のスケジュールの都合で「足場を作ってから1週間後」などに施工を始めるケースもあります。工事への立ち会いを希望する場合は、業者とあらかじめ日程をすり合わせておきましょう。
設置前に屋根塗装をしておこう
太陽光発電に向けて屋根に取り付けるソーラーパネルですが、基本的には不具合でも起きない限り、一度取り付けたその場所から外すことはありません。そのため、ある程度年数の経過した屋根に取り付ける場合は、設置工事をする前に屋根塗装を済ませておきましょう。
屋根に穴を開けない工法も登場している
「ソーラーパネルを取り付けるといっても、雨漏りの原因にならないか不安」という方のために、現在では屋根に穴を開けない工法も登場しています。実際の工法のなかから、3つご紹介します。
シンプル・レイエ工法
まだ扱っている業者は少ないのですが、一般的な工法と費用が変わらずなおかつ「屋根に穴を開けない工法」ということで、注目を集めています。
具体的には、東西屋根へ覆うように架台を設置し、その上にソーラーパネルを設置する工法です。架台とソーラーパネル両方の重みを利用して固定するため、屋根を開けなくても問題ありません。
キャッチ法
専用の取り付け金具で金属屋根材を挟み、それをボルトで固定する施工法です。あくまで「挟んだ屋根材をボルトで固定する」というだけの作業のため、こちらも屋根に穴を開けることはありません。ただし、金属屋根でなければ施工できないため、すべての屋根に活用できるわけではありません。
支持瓦工法
アルミ製の瓦に穴を開け、その瓦にソーラーパネルを設置する方法です。「支持瓦」の枚数分だけ費用がかさむ、といった短所はありますが、自分の屋根を傷つけないのが大きな調書です。
瓦を外したり屋根に穴を開けるので技術が必要
ソーラーパネルを設置する工事では、瓦を外したり屋根に穴を開けたりするため、技術が必要です。そのため、依頼する業者選びには注意しましょう。
充分な実績とノウハウを持つ業者へ依頼しよう
ソーラーパネルの設置工事を依頼するなら、すでにソーラーパネルの設置工事の実績が充分あり、確かなノウハウを持つ業者がおすすめです。とくに雨漏りの可能性があることを理解し、そのリスクを最大限防ぐ方法を持っている業者を選びましょう。
優良な業者を見分けるポイントについて
太陽光発電メーカーが「工事を任せてもよい」と判断した配置業者には、施工IDと販売IDが発行されます。そのため、施工業者を選ぶ際は、この正規資格となるIDを持つか必ず確認しましょう。
また、複数メーカーのIDを持っている業者なら、より柔軟な対応をしてくれる可能性があります。
避けた方がよい業者を見分けるポイント
営業スタッフだけが先行し、いきなり工事に必要な金額を提示してくるような業者は避けましょう。「施工スタッフがやって来て、事前に現地調査をしてから見積もりを出す」というのが、本来の流れだからです。
項目費用を個別に設け、なおかつ設計図面がわかりやすいこと、そして気になることがあったら丁寧に回答してくれるような業者を選びましょう。
ソーラーパネルの設置方法について、さまざまな工法や施工にかかる時間などをご紹介してきました。ソーラーパネルの設置工事には、屋根に穴を開ける工法と穴を開けない工法があり、雨漏りへのリスクを考慮すると穴を開けない工法が望ましいです。また、業者選びも重要で、充分なノウハウと実績を持つ業者を見分ける必要があります。後悔しない工事をするためにも、予備知識をしっかり身につけておきましょう。