よくある太陽光発電に関するトラブル!防ぐためにはどうしたらいいの?
エコで長い目で見ると費用面でも優しい「太陽光発電」を検討している方もいますよね。しかし、太陽光発電の設置前には必ず運用中に起こりうる問題に対しても考えなくてはいけません。実際に太陽光発電に関する多くの相談が消費生活センターに寄せられています。今回は太陽光発電で起こるトラブルを未然に防ぐ方法について解説していきます。
よくある太陽光発電に関するトラブル
太陽光発電は自然エネルギーを用いた発電方法であり、近年では一般住宅でも屋根に設置されるなど比較的身近な発電方法になってきているのではないでしょうか。環境にやさしいため人気の発電方法ですが、事前に太陽光発電によって発生する可能性のあるトラブルについてしっかりと理解しておく必要があります。今回は実際に起こったトラブル事例について5点ご紹介します。
まずは「災害によるトラブル事例」です。具体的には「台風での破損」、「土砂崩れによる破壊」、「地震による売電機会の損失」です。次に「機器の故障や工事で起きやすいトラブル事例」としては「太陽光パネルの破損(雨漏り)」、「パワーコンディショナーの動作不良」、「太陽光パネルのホットスポットによる火災」などです。
さらに、「ご近所との間で起きやすいトラブル事例」としては「反射光による近隣住民とのトラブル」、「草木、雑草による発電効率の低下」、「太陽光パネルからの落石によるトラブル」などが挙げられます。「太陽光発電の補助金に関するトラブル事例」としては「もらえるはずの補助金がもらえない」ケースがあるようです。最後に「業者との契約で起きやすいトラブル事例」としては「契約前の業者による契約内容を守らないことによるトラブル」、「契約後の業者による責任放棄や契約外の料金請求」などがあるようです。
今ここで挙げただけでも多方面からトラブルが発生する可能性があることがわかります。そのため事前に起こり得るトラブル内容を理解し、未然に防ぐ努力が必要になります。次はこのようなトラブルが発生してしまう原因についてご紹介します。
太陽光発電に関するトラブルが起こる理由
いったいどうしてこのようなトラブルが発生してしまうのでしょうか。台風や地震、土砂崩れなどの「災害による太陽光発電のトラブル事例」に関しては、「設置の際の水はけや基礎の強度の施行基準を満たしていないこと」、「そのほか安全確保のための設置基準を満たしていないこと」が主な原因です。次に「機器の故障や工事で起きやすいトラブル事例」では「設置業者による設置の際のミス」や「パワーコンディショナー自体の老朽化」、「パネルについた糞などによる発熱からくる不具合」などが挙げられます。
一方で「ご近所との間で起きやすいトラブル事例」では、「設置前の反射光の計算が不充分であったこと」などが挙げられます。「業者関連のトラブル事例」に関しては「契約前の内容の確認不足」や「そもそも悪質な太陽光発電業者だった」などが挙げられるようです。
さまざまな方面からトラブルが発生する恐れがあるため、このような発生原因について理解しておくことが重要です。最後にこのようなトラブルを未然に防ぐためにはどうすべきか、対策方法をご紹介します。
太陽光発電に関するトラブルを防ぐためには?
では先ほどのようなトラブルを未然に防ぐにはどうすればよいのでしょうか。まず「災害による太陽光発電のトラブル」を防ぐには依頼する業者が正しい施行基準を満たす工事ができるかどうか見定める必要があります。また、発電機設置に際しては安全確保のための設置環境に応じた厳しい設置基準を満たしているかの確認も必ず必要です。業者がしっかりしていてももともとの環境が悪ければ意味がありません。
続いて「機器の故障や工事で起きやすいトラブル」を未然に防ぐ方法です。依頼する業者に工事実績が豊富にあるかどうかを確認すること、そして定期的なメンテナンスを行い、老朽化が見られた場合には交換するなど適切な対応をとることが大切です。また、ホットスポット火災防止に関してはサーモグラフィーでの温度確認などが比較的容易な手段になります。
続いて「ご近所との間で起きやすいトラブル」を防ぐ方法としては、設置前にきちんと反射光の計算を依頼することです。パネル等を設置してからの発覚では遅いです。また、草木や雑草による発電効果の低下に関しては、初めに設置場所をコンクリートで固たり、定期的に雑草除去業者に除去依頼を行ったり、動物を放し飼いにして草を食べてもらったりして防ぐなどの方法があります。
最後に「業者関連のトラブル事例」を防ぐ方法ですが、「信頼できる業者かどうか見極めること」が重要になります。確認手段としては、施行実績が充分にあるかどうか、見積書が詳細に書かれているかどうか、設計プランが綿密に作成されているかどうか、過剰な訪問販売をしてこないかどうかなどが挙げられます。このようにトラブルを回避するには設置前の計画段階から設置後も定期的に意識する必要があります。
今回は太陽光発電に関するトラブルとそれを未然に防ぐ方法について解説してきましたが、いかがだったでしょうか。一見魅力的な太陽光発電ですが、その一方で発生しうるトラブルもたくさんあります。設置前から設置後のことまでしっかりと計画した上で導入を検討してみてください。